あたらしいスタンダードにむけて

WORK STANDARDはあたらしいビジネスシーンにおける、
あたらしいスタンダードたるものをお客様にお届けしようと思い、
スタートアップ出身の創業者2名で、2023年8月から企画を開始しました。

まずはもっとも身近なTシャツにフォーカス

もとよりスタートアップ業界に長くいたので、ビジネスシーンにおけるTシャツはかなり普及しているのを目の当たりにしていました。
ひとつ違和感があったので、あくまでもカジュアルなTシャツをビジネスと合わせていたこと。
肌着からの進化ではなく、ビジネスシーンにあうTシャツがあれば、もっと多くのビジネスマンがラクに、でもビジネスシーンに必要な信頼感も保てるのではないかと考え、Tシャツにまず特化しようと決めました。

ゼロからのスタート

二人ともアパレル業界の構造やフローの理解はありましたが、実際に商品を企画し、量産する部分については完全に素人でした。
初めは10,000円くらいのミシンを購入し、とにかく生地を集めてTシャツに仕上げて行きましたが、圧倒的な経験値・知識不足を痛感しました。
このままでは時間がかかりすぎる、と考え、以前より親交のあったD2Cアパレルの先駆けでもあるALL YOURSの製品開発責任者の原さんにご相談に乗ってもらえないかと連絡をとったところ、快諾をいただき、ここから企画が加速して行きました。

生地

生地の選定

原さんととにかく話したのが

・着ている時も洗った後もシワになりづらく
・ジャケットに負けないくらい光沢やツヤがあり
・肌着と合わせれば透け目立たない
・生活の中で汚れづらい

生地は無いか、ということ。

ビジネスシャツはクリーニングの仕組みが整っているのでいつも綺麗に保てますが、Tシャツはクリーニングに時間がかかり、綺麗さの維持の手段としてはあまり現実的ではありません

糸番手、素材、編み方、ゲージなど多くの変数を考えながらベストな生地を探求しました。

原さんより「実際に形にして着て、洗わって干して、これを繰り返さないと実際本当に良いのかはわからないし、自信もって言えない」とアドバイスをいただいたこともあり、生地選びとサンプル化、フィールドテストを繰り返しました。

加工

汚れへの対応

生地の候補が絞られいく中、汚れへの対応は生地単体では実現できないため、加工を検討。原さんからは「Tシャツにこういった加工をするのは珍しいけど、一枚着として考えるとすごく良いかもしれない」という意見が出つつ、デメリットについても意見を交わしました。

「加工なので永続はしない」「少し生地が固くなる」など懸念点もありましたが、あくまでも保険的な加工であること、少し固くなる分には綺麗な表面感との相性が良さそうと考え、加工を決定。

生地会社さんと原さんとの打ち合わせの後、生地会社さんがもう一段階機能性が高い、汚れづらく、汚れが落ちやすい二重の機能性を持つ加工をご提案いただき、加工内容も決定しました。

デザイン

シンプルでミニマルに

あくまでもビジネスユースに特化して考えていたため、装飾や衣装は最低限としました。

シルエットもスタンダードよりで、少しだけ細身に設計しました。これはビジネスジャケットやスラックスと合わせた時に、カジュアルな雰囲気を廃すためです。

最初はオーダーっぽい感じで、袖丈や着丈をカスタマイズする案も原さんとのディスカッションの中で出たのですが、オペレーションの都合で断念。ですが、その時のアイディアの残りがとして、袖丈の「お直し」というサービスが誕生しました。

ジャケットに合わせて、手の長さに合わせて最適な長さに調整できることによって、よりきちっとした雰囲気を醸成できるようにしました。

耐久性:生地

ずっと綺麗なテクニカルコットン

最終的に超長綿と特殊なポリエステルを両面編みした7ozのテクニカルコットンを採用しました。

この生地は美しい表面感はそのままに、両面編みの編み地と螺旋構造をしたポリエステルによりシワやヨレへの耐久性が高く着用中にシワがつきづらく、洗って干すだけでシワがほとんど取れます

試作品を開発以降、毎日のように着用していますが、いまだにヨレ知らずで綺麗な風合いを保っています。

またケチャップやコーヒーなども弾き、洗濯で落ちるので出張にも大活躍します。

耐久性:縫製仕様

肌着では無いからこその補強

特にヨレが目立つのが首周りですが、あえてリブ幅を細目にし、補強のためチェーンステッチを走らせているためヨレ知らずです。

首周り以外にも、肩周り、胴体脇、袖下などすべてに補強ステッチをかけているため、形が崩れたり伸びてしまったりなども生地の強さに重ね掛けで縫製でもしっかりと補強しました。

展開商品はこのTシャツのみ

商品を絞り切ることで、大半の時間を商品の磨き込みに費やすことができました。

私たちはトレンドに関係のない、ビジネスシーンでつかえるあたらしいスタンダードを提案したいと考えているので、今後もお客様からのフィードバックをもらいながらこの商品のアップデートを重ねてまいりたいと思います。